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夜更けまで川面に戯れた二人は、
夜が明ける前に本所へ戻ってきた。
葦の原に小舟を着けると、二人はそれぞれの隠れ家に向かった。
そのころ、銕三郎は、四つ目の居酒屋「盗人酒屋」の二階に暮らしていた。
銕三郎は、「盗人酒屋」の裏口にかがみ込むと、
かすかな音を立ててしんばり棒を外側からはずしたものである。
銕三郎にとってそのようなことは、文字通り
「朝飯前」なのだ。
居酒屋の中にはいると、土間の隅に置いてある酒樽から、
湯飲みに一杯移してそのまま一息に飲み干した。
そのまま二階に上がると、煎餅布団にくるまって、昼頃まで眠った。
「盗人酒屋」の主「鶴(たずがね」の忠助」の娘「おまさ」が
おそるおそる銕三郎の寝ている小部屋をのぞいた。
その気配に気付いて、銕三郎は大きなあくびをしてみせた。
「銕三郎様は、夕べも午前様で御座いましたね。」と、
恨めしそうに言う。
「いや、幼なじみとばったりあったものでな・・・」
「もう知りませぬ」
といって、おまさは階下へ去った。
外はいい陽気である。
「さて、今日は靖国神社にでも参ってこようか」
銕三郎は、着流しに大刀のみを落とし差しにして歩き出した。
(続きはどなたでもご自由に)
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